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[ノースプラット/ North Platte River]
モンタナやアイダホの釣りはよくメディアで紹介されていますが、アメリカでもあまりよく知られていない所の一つがこのノースプラットです。コロラド州とワイオミング州境のロッキーマウンテン山脈から始まり、その間にエンキャンプメント川、スイートウオーター川、ララミー川が流れ込み、コロラド州を流れるサウスプラットと合流してプラット川と名前を変えるまでヘッドウオーターから600マイル(960キロ)。フライフィッシャーマンに人気のあるセクションはコロラド州境からキャスパー(Casper)までの約60マイル(96キロ)です。ん〜、逆にこれだけ長いとどこを釣っていいかわからないのも確か。オーモリがよくポイントは、サラトーガ(Saratoga)周辺(ウエイディング/ドリフト両方)、ミラクルマイル(ウエイディングのみ)とグレイリーフ(ドリフトのみ)です。

サラトーガから上流60キロの間にはウエイディングで楽しめるところが沢山あります。源流からダムが一つも無い流域なので春先の雪解け時の釣りは無理ですが、6月の中旬ころからドライで10-16インチ(25-40cm)のブラウン、レインボーがよく反応してくれます。ここでの大切なハッチはカディス、ペールモーニングダンそして8月以降はベイティスです。サラトーガにはしっかりしたフライショップが2件あり、小さいながらもフライフィッシャーマンやハンターで賑わっているスポーツマンの町といった趣があるいい町です。

このサラトーガから車で1時間30分、下流に行くとセミノー貯水湖(Seminoe Reservoir)、コテス貯水湖(Kortes Reservoir)とダムが現れます。このダム下がミラクルマイル(Miracle Mile)と呼ばれる約5-7マイル(下流にあるパスファインダー貯水湖の保有水量で変わる)、魚も10インチ(25cm)から24インチ(60cm)と大きくなっています。特に下流のパスファインダー貯水湖(Pathfinder Reservoir)から春先にはレインボーが、秋にはブラウンが産卵で上がってきてそのときには24-30インチ(60-75cm)が釣れます。

パスファインダー貯水湖の下流にアルコーバ貯水湖(Alcova Reservoir)がありそのダム下がグレイリーフ(Gray Reef)と呼ばれるテールウオーターです。ここもウエイディングも出来ますがアクセスが超限られているのでボートを使ったドリフトをお薦めします。

数年前にグレイリーフを釣った時の事はオーモリはよく覚えています。#16のエルクヘアーを膝下程度のリッフルに投げた時、水面化に魚を捜すまでもなく冷やかし程度で「魚が本当にいるんかいな??」って感じで軽く投げたら流れるフライの下にグワッと影が動いたのです。「ウソだろ〜」と横にいる愛犬ゴンタさんにつぶやきながら2投目。モッコリと出てきたレインボー、フックした途端にギーンと真横に走ってズボーンとジャンプ、その大きさ50cm以上、その走りの強さモンタナ/ミズーリのレインボー以上。5xティペットでよかった、と思いながらそのレインボーを手にしてみると51cm強のナイスなメスでした。その数キャスト後、同じカディスに来たレインボー、最初の魚より大きく何回かジャンプしたあと、針がフッと抜けてしまいました。おかしいな〜、切られたわけじゃないんだけど、とフライを確認してみるとTMC100の16番がきれいに伸ばされいました。TMC2487は今までに何回か伸ばされたことがありましたが、TMC100が伸ばされるとは、、、「ノースプラット、凄し!!」等と池波正太郎の時代劇主人公のようにつぶやいたのです。

このようにとてもいい川でありながら今ひとつ人気がないのはそれなりに理由がありそうです。オーモリが勝手に考えついた「理由」なのですが、、、
ヒトツ 天候が不順。ワイオミング州は風、それも強風で有名なところです。1回この風が吹くとキャストどころかドリフトボートがススッーと上流に戻されてしまう程です。高速道路を運転していてもオーモリの重いサバーバンが流されてしまうほど、まして正面から吹いてきたらその日のドライブは止めてしまったほうがいいくらいのキツイ風が吹くのです。

フタツ グレイリーフの水がいつも濁っている。ミラクルマイルから上流は濁っていなくてもなぜかグレイリーフの水が濁っているのです。回りにきくと灌漑用水が流れ込んでいるからとみんな言うのですが、オーモリが見るとその灌漑用水が川に流れてこむよりも用水がポンプで汲み出されているほうが多いと思うのですが。あのいい流れにビッグホーンのようなジンクリアな綺麗な水が流れていれば最高なのに、、、惜しい。

ミッツ ミラクルマイルでドライフライが使えない。というよりドライを流しても魚が来ないのです。その理由は(これもオーモリの推測ですが)ペリカン。そうあの海にいるはずのペリカン、井上陽水の歌に出てくるペリカンが異様に多いのです。モンタナ/ミズーリ川等でもペリカンいますがその数ミラクルマイルの数に比べたら微々たるものです。この憎きペリカン共が5-10頭で徒党を組んでプカプカ流れてきながら巧みに魚をバックエディーに追い込み閉じ込め一斉にあの長いくちばしを頭のみならず首まで突っ込んで魚を漁る光景にはオーモリもブッ飛びました。あれだけの数の大きなペリカンを養うことができるのは魚が多い証拠といえますが、ある程度大きくなった魚は賢くなってペリカンのくちばしが届く水深には居つかなくなるのは当然と言えましょう。ましては水面化でイマージャーを追ったりライズ等はそのまま自殺行為になってしまいますから。地元のガイドに聞いてもライズはシーズンで2-3回見ただけだ、なんてかえってきますからね。よってミラクルマイルでの釣りはニンフの釣りとなります。あ〜ぁ、モッタイない。

長所、短所バランスよく(?)あるノースプラットですが、モンタナやアイダホは何回か行ったからあまり知られていないいい川に行きたい、数は出さなくていいから50cm以上のを釣ってみたい、ワイオミングの厳しいカウボーイカントリー気候に体験してみたい、フライフィッシャーマンには一押しでお薦めできるところです。
(このページ1枚作るのに4時間もかかってしまいました。よく、やったと思いますよ、自分でも(^_^)

フライショップ.com(Flyshop.com)でもノースプラットを紹介しています。(英文だけどとてもよく出来ているリポートです)

わかりやすいマップはこちら

2009年8月 石原氏の最新情報をこちらにアップしましたのでご参考にどうぞ。

-アクセス/アコモデーション-
最寄りの空港はキャスパー(Casper)にあるナットローナ空港(Natrona Airport)。そこからグレイリーフまでは1時間弱のドライブ。グレイリーフを釣るならキャスパーをベースにしても大丈夫ですが、ミラクルマイルだと一番近い町でも40マイル(64キロ)離れているので川沿いにキャンプをしたほうがいいでしょう。(キャンプ場はミラクルマイル沿いに多くあります)上流部のベースはサラトーガ(Saratoga)がとても便利です。サラトーガからミラクルマイルまでは車で1時間30分、グレイリーフは2時間強なので日帰りも可能です。デンバー国際空港からサラトーガまでは車で4時間、シャイアン(Cheyenne)からは車で2時間弱です。

-ショップ-
メディソンボウドリフターズ(Medicine Bow Drifters/Saratoga)
グレイトロッキーマウンテンアウトフィッターズ(Great Rocky Mountain Outfitters/Saratoga)
プラットリバーフライショップ(Platte River Fly Shop/Caspe)
(307) 237-5997 platterat@aol.com ウエブサイト無し

-宿泊-
サラトーガ内

キャスパー内


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