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[イエローストーン川・イエローストーン国立公園]

アメリカでダムが無い最長の川はイエローストーン川です。「トラウトにとって最高の環境を持つ川」と世界の権威ある研究者も太鼓判を押されているこの川には(勿論アメリカ生物学者の威信もかけて手厚く保護されてもいます)11種のメイフライ、6種のカディス、2種のストーンフライ(とブルーリボンフライのクレイグさんが言っていた)がハッチする水生昆虫のパラダイスでもあります。

オーモリがよく入るポイントはイエローストーン・レイクからの流れ出し約2マイル(3キロ)周辺。本当に澄み切った流れに中に、ポカーンとヘッド&テイルでライズするカットスロートを見つける事が出来ます。でも足下でライズされてもそのカットスロートを水中で見つける事は本当に難しい! 魚を見つける事に慣れているオーモリでもそのカモフラージュのせいで全然見えないのです、こんなに水が綺麗で楽勝に見つける事ができそうなのに、、、イエローストーン公園には沢山の謎がありますが、見えないカットスロートもその謎のひとつです(笑)

解禁は毎年7月15日。絶対にイエローストーンのネイティブなカットスロートを釣ってみたい方この解禁日(お祭り騒ぎとも言えます)を見逃せません。フライというものを見た事のないカットスロート達は素直にフライに出てくれます。一日で2、3回釣られてしまう魚もいるくらい。でもこれでカットスロートは楽に釣れると思ったら大間違い!1週間もすればシビアにフライをセレクトし始めます。時にカットスロートは川底近くにホールドしていることが多く、ライズの度に川底から水面まで上がってくるので当然サイト・ウインドーも広くなりそれだけフライをナチュラルにドリフトさせる距離を長くする必要があります。これがマイクロカレントが複雑に絡む大川イエローストーンでのドライフライを難しくさせます。

もう一つのチャレンジはウエーディング。一見したところ底はジャリ石、流れも荒くなく滔々とゆっくり流れているイエローストーンですが、ウエーディングをするとその底力のある流れに驚かされます。でもライズに届かせるためにもっと深くウエーディングしていくと靴の下のジャリ石が流されて足場が無くなってしまい、強い流れに流されてしまったフライフィッシャーマンを数人オーモリは見ています。あまりライズは深追いしないようにしましょう。
それと水温にも注意。8月の真夏日でもレイクから流れ出す水は6−8度くらい。ウエーダーの下にはしっかりと暖かいものを履いておいてください。真夏日でも寒さで唇が紫色になってしまった熱心なフライフィッシャーマンをも目撃しています。

カットスロートは好奇心旺盛で本当に気まぐれな魚です。ドラッグがかかってもフライに飛びついてくることがあれば、2mの目の前でライズを繰り返す魚に10回以上フライを交換させられそれでもつれなかった事もあります。(最後に冗談で投げたグラスホッパーの水中逆早引きに来たことも(笑)フライフィッシングの細かい技術うんぬんの前にお魚のご機嫌さで大きく釣果が分かれることもあります。川に実際に立ってみるまでは何もわからないことが多く、あまり昨日の釣り状況も役に立たない事が多い、事前に予測しにくいガイド泣かせの川でもあります。

美しい景色の中これほどに透き通ったジンクリアな水が悠々と流れるイエローストーンに立つたびに、確かにこれほどまでに完璧なトラウト・ストリームは無いな、と思わされます。世界遺産にも指定されている世界最古の国立公園の中で、無邪気なだけど気まぐれなカットスロートを相手に遊べる川なんてここ以外に世界のどこにもありませんから。

トラウトを追うフライフィッシャーマンなら、一度は生涯に残る素晴らしい経験になるイエローストーン川のカットスロートを、お薦めします。


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