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[サンワン/San Juan River]

1962年に完成したナバホダム下流約7キロの間(この区間はQuality Waterクオリティーウォーターと呼ばれています)にな、なんとの80,000匹から100,000匹(シーズンのよって変動するのです)のトラウト。ちょっとこれを読んでいる貴方、8万匹ですよ。
簡単に計算して1キロに11,400匹、100メーターに1,140匹!!

なぜ、こんなに魚が多いのか??
テールウォーターだから水量/水質共に安定していて虫のハビタットがとてもよく、魚達の食料が豊富なのが理由の一つですが、もう一つの大切な理由はニューメキシコ州のゲーム/フィッシュ局が毎年50,000匹のレインボーを定期放流しているためでもあります。
放流魚は7-8cmの大きさですが、ミッジとベイティス(コカゲロウ)、そしてワーム(水中に生息するミミズ)類が豊富なためこれらの放流魚はたったの2年で40-45cmに成長するのです!
後は徹底したキャッチ&リリースが守られているのも無視出来ません。ダム下のクオリティーウォーターは50cm以上の魚はキープしてもO.K.なのですが、1,000人に4人の割合でしかキープをしないと聞きました。

こんな川はちょっと世界を見ても見当たらないのが事実です。 テールウオーターのため、ダムからの冷たい、タップリとした放水が一年安定して供給され、アクセスが楽で魚も沢山!! 
こんな素晴らしい川なのでもっと好きになってもいいと思うのに、だけどなにか気に入らない。ジミー大森にとってそんな川の一つがサンワンです、ん〜、、

なんかイマイチその理由1
まず人が多すぎる。特にこの夏は混んでいる、ピークシーズンも過ぎた10月でも下の写真のありさま。まあ、ここはいいポイントだから仕方がないのですが、、、それでも魚は釣れてくれるのが嬉しいけど。
だけど見にくいミッジのフローティングピューパを流す繊細な釣りに集中している時にバチャバチャ後ろを(時には釣っているところも!)歩かれるとあまりいい気持ちはしませんよね。そんな気持ちがわかるのでジミーは時々フラットを歩けなくなってしまいます、だって人が沢山で歩くところが無くなってしまうこともあるからです。ヤレヤレ。

なんかイマイチその理由2
水はとても綺麗です。ワイオミング州ノースプラット/グレイリーフのようにシルトが入って白く濁っているということはありません。だけど時期によって藻が流れてくるときがあります。ドライフライを流していると気になりませんが ミッジピューパを水面下に流していると藻がひっかかります。これがついていると当然魚も食ってくれないので(だけどストマックを見るとよく藻がはいっているんですよね)丁寧に一回一回藻を取ります。これは結構イライラしますよ。だけどライズが無くてもドライフライで釣りを楽しめるので、藻でイライラしたくない方はドライだけにしておいた方が精神衛生的にいいでしょう。

なんかイマイチその理由3
楽にウエーディングが出来る浅瀬にいる魚が弱い。そう魚が弱いっていうか、釣られてしまうことに慣れているというか、40-50cmのレインボーが全然ファイトしてくれません。グニャグニャと身体を曲げながらそのままネットに収まり、その後もネットの中でグニャグニャを繰り返し(フライを取るのが大変)なんかとても歯切れの悪いファイトをするのです。だけどコロラドのフライングパンの魚もこういうファイトをするんですよね。その点、アイダホのシルバークリーク、コロラドのガニソン、そしてモンタナのミズーリ、マジソンの魚はエライな、と思います。

なんかイマイチその理由4
傷んでいる魚が多い。ダム下から3マイルは「クオリティー」Quality waterと規制されキャッチ&リリースです。ほとんどがレインボーです。レインボーは陽気な魚なのでフライにもよく来ます。釣られてしまいます。そんなわけでジミーがいままで釣ったどの川よりも「傷んだトラウト」率が一番高いです。この前下顎が無い!魚を釣りました。 皆さん、トラウトは強いですよ、あんなにボロボロになっても死なないで元気に泳いでいるのですから。キャッチ&リリースで死ぬトラウトは本当に少ないです。しかし傷つく魚は確実に増えます。レインボーはボロボロになったのがいますが、ブラウンであそこまで傷ついたのは見たこと無いのも??です。

以上、サンワンが好きで仕方がない!という人が読んだらムカつくようなことを書き綴りましたが、、
しかし!
テキサスホールから下流のローアーフラットやある程度水深があるところにいる魚はしっかりと強い、です。
ダム下からアッパーフラットまではレインボーが多い川なので、レインボーらしいファイト、ビューンと爽快な走りを楽しませてくれます。
ローアーフラットから下流はセレクティブなブラウンが増えて(ブラウンは放流されていません)綺麗な魚体を見ることができます。要は沢山人が入っているところを避けてちょっと離れたポイントまで歩いていけば(それも10分程度のハイクで十分)素晴らしいドライフライの釣りを楽しめるのです。

ボートを持っていない(またはガイド無し)釣る方がでサン ワンかグリーン(ユタ州)のどちらかと迷ったらウエーディングでのアクセスが沢山あるサン ワンをおすすめします。
(グリーンは徒歩でもアクセスが限られてしまうのでどうしてもボートが必要となります)

サン ワンをじっくりと楽しむにはドュランゴ(コロラド州)やファーリントン(ニューメキシコ州)に泊まるよりも川の近くにある宿泊設備にお泊まりになることをおすすめします。 最寄りの町からサン ワンまでの道は曲がりくねった山間を縫う道で夜間の運転は鹿などの野生動物も飛び出して来てとても危ないからです。

サン ワンは魚の数が半端無く多い、それゆえ釣り人も多いためいい面も悪い面も持ち合わせているとてもユニークな川です。
しかしフライフィッシングが好きな貴方なら(いろんな意味で)一度は訪れなくてはいけないところと言えるでしょう。


注意!
サンワンとドローレスを一緒にやりたい、いうお問い合わせを数多く頂きます。ドローレスは佐藤成史さんがビデオや雑誌で紹介したから日本でもよく知られているのでしょう。しかしこの数年コロラド南部は雨量がひどく少なくダムからの放水量が極端に減ってしまって、現在のドローレスは昔の面影が全く無い、ハッキリ言って「釣りにならない」状況です。(2003年5月記)

その後、、
5年以上に渡った渇水状況もここ3年ほど回復して順調にダムの貯水量も確保出来、安定した放水が行われるようになってきました。川にも魚が戻ってきて(特にブラウン)少しづつ80年代の黄金期に近づいてきています。2007年現在は上記のようなひどい状態では無くて十分に釣りになるコンディションとなっています。
ドローレスはドュランゴ(コロラド州)から車で1時間、サン ワンからは2時間でアクセス出来る、山間を流れる落ち着いた感じの素晴らしい川なので時間があれば是非どうぞ。(2007年10月記)


お薦め:ジミー大森の紹介よりもっと詳しく(そして良心的に)紹介しているOutdoor.comさんのページ

わかりやすいマップはこちら

-アクセス/アコモデーション-
ニューメキシコ州ファーミントン空港(Farmington)からは車で40分。
コロラド州デュランゴ空港(Durango)から1時間弱。
ニューメキシコ州アルバカーキー空港(Albuquerque)から4時間。

川のすぐ近くに下記のモーテル、ロッジがあります。
Abe's Flyshop&Motel
Octagon Inn
Rizuto's San Juan River Lodge

-ショップ/ガイドサービス-
Abe's Flyshop&Motel/Navajo Dam, New Mexico
Rizuto's San Juan River Lodge /Navajo Dam,New Mexico
Duranglers/Durango, Colorado
Resolution Guide Service/Durango, Colorado


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