[シルバークリーク]
（それぞれの写真をクリックすると大きな画像でご覧頂けます）
夜明けとともに始まるトライコのハッチ。
ダンとスピナーフォールがほぼ同じ時間に始まる午前７時30分。
シルバークリークのジンクリアに透き通った冷たい水に立ちこむ貴方は気がつけば前後左右 ライズに囲まれている、、、
遠くに見えるソウティース山脈からの水が一回地表下に潜り、50キロ離れたところで地下の粘土層にあたり地表に湧き水として戻ってきます。地下のいろいろなフィルターを通った水はそれは澄みきり、水温も年間を通して安定しているためそこに住む虫達と魚達を美しく育みます。
ジミーは長い間そのスプリングクリークの仕組み、というものが全然わかっていなかったのですが（恥）シルバークリークに立ってみて初めて水が湧いてくるシステムみたいなものを実際に目の前にして理解出来たのでした。
それほどシルバークリークはスプリングクリークらしいスプリングクリークと言えるでしょう。だって回りに川や池がない砂漠のような荒野からいきなり川が始まっているのですから。
ジミーもアメリカ西部の有名無名、色々な川に立ちましたが、心の底からここでの釣りは難しいな〜、と思ったのはアイダホ州にあるシルバークリークです。
一見、川幅も無く川底も見えるしウエーディング楽勝と踏み込めばアッと言う間に胸まで水に使ってしまう有様。
水が余りにも綺麗で川が浅く見えてしまうのです、、
水深がつかめないし所々は川底が湿原のように底が無くてウエーディングもままならない。
よってウエーディングで魚を狙える所は限られて来て、そこにいる魚達のスレようと言ったら!!
8月のトライコハッチの時流下してくるダンを一回一回鼻先で押し上げ本物かどうか確かめてから（押されるとトライコがちょっと羽をバタつかすのです）反転して上流から下流に口先を方向転換して食べているブラウンを見たときジミーは驚きを越して感嘆させられました。
CDCのトライコダンも勿論パラシュートパターンも水の上で動かないから食べてくれませんでした、ヤレヤレ。
（でもスピナーを補食している魚は釣りやすいです、だってスピナーはもう死んでいるか死にかけているから動かないものね）
川はフロートチューブを使うフロートセクションとウエーディング
セクションの二つに分かれています。
ウエーディング セクションだけでも十分にフライフィッシングを楽しめますが、どっちかというとフロートセクションにいる魚の方がスレていないのが多いかな？
出来ればフロートチューブもあればシルバークリークをしっかりと楽しめるでしょう。（日本からフロートチューブを持って来るのは大変だと思います、ベルヴュウーやヘイリー、ケッチャムのそれぞれの町中にあるショップで一日$20〜40でレンタル出来ます）
シルバークリークでフロートチューブを多用するのは、川底に藻が密生していて立ちこむとズブズブと身体が藻の中に沈んでしまうのです。
通常フロートチューブを使う時には両足にフィン（足ヒレ） を付けますが、ここではフィンは使わずにチューブに腰掛けて藻がギッシリ生えている川底を歩く感じで移動します。
流れはそう強くないから足がちょっと底に触れているだけで一か所に留まる事が出来るのです。このチューブを最初に使った人は頭いいな〜。
主なハッチは
春のミッジ、ベイティス（コカゲロウ）から始まり、
初夏のブラウンドレイク、グリーンドレイク、ペールモーニングダン、
夏のトライコ、キャリベイティス、ダムゼル、マホガニーダンのハッチが9月半ばまで続き、
秋にはまたベイティスとミッジ。
7、8月の盛夏にはアント・ビートル・ホッパーの昆虫トリオも忘れてはいけません。
ウエーディングが難しい所があること、そして魚達のセレクティブな事、後ろにままある木（笑）そんなこんなでシルバークリークは玄人好みのスプリングクリークとしてジミーが一押しでお薦めします。
（魚も多いですし（笑）
遠い昔は牧場の一部だったこのスプリングクリーク、牧場の売買に伴って私有地になる寸前で
Nature
Conservancy（アメリカの自然保護団体NPO非営利団体）が中心になって基金を集め買い取り、その後スプリングクリークと湿原の保護保全に努めています。
ログハウスの綺麗な管理事務所では誰でも気軽にネイチャー コンサバンシーに入会して寄付（一口$25、約3,000円から）出来るようになっていますので、どうぞこの素晴らしいシルバークリークを後世のフライフィッシャーマン達に伝えていくためにもご協力をお願いします。
こんな素晴らしいスプリングクリークが誰でも自由に釣れるように開放されている、、アメリカは本当に豊かな国です。
（シルバークリークは5月下旬から2月下旬までオープンされています）
（蛇足）
ケッチャムの町から流れ出すビッグウッドBig
Wood川もフリーストーンの綺麗ないい川です。
またシルバークリークから東に車で30分程行くと「月のクレーター」Craters of the Moonと言った国の保護地域に着きます。見渡す限り噴火した溶岩が地表で黒く固まった様子は月そのもの。薄気味悪さでちょっと背筋がゾクッと来ます。一度訪ねることをお薦めします。
アクセス
最寄りの空港は
ヘイリーHailry（車で25分）
ツインフォールズTwin Falls（車で1時間30分）
アイダホフォールズIdaho Falls （車で2時間30分）
ソルトレイク（ユタ州）から車で5ー6時間
ウエストイエローストーン（モンタナ州）からは車で5時間
ラストチャンス（アイダホ州）からは車で4時間30分
宿泊
シルバークリークに近いピカボ Picabo の町にも一件だけモーテルがありますが（ガソリンスタンドに併設されています）、20マイル離れたHailey（ヘイリー）の町がレストランやスーパーマーケットなどが充実していて便利でしょう。
アーネストヘミングウエーに思い入れがある人はKetchum（ケッチャム）の町で。
アーネスト ヘミングウエーはこの町で晩年を過ごしました。
ショップ
シルバークリークアウトフィッターズSilver Creek Outfitters
このホームページの写真はモンタナ＆アイダホ大好きな
Hさんからのご提供です。
Hさん素敵な写真ありがとうございました！
